彼女が思い悩んでる時に
ピピッとセンサーが働いて寄り添えたら
こんな事にならなかったのだろうか？
彼女の悩みを解決できるとは思えないけど
声をかけることができたなら
違っていただろうか？
自ら閉じてしまうなんて
そういえば、もう20年以上経つよね
そっちでは元気にしているの？
最近は夢にも出てこないよね？
夢から覚めたらほっとする
あの日の天真爛漫な笑顔のままだと
元気そうだったと
でもね、今度会えたら私は怒るよ
どれだけみんなが長い間悲しんだか
みんなにこんなに愛されてたのに
なぜ衝動的に自ら閉じてしまったのか
病んでたせい…
わかってる
もっと頼って欲しかった
力不足だったのかな
悔やんでも悔やみきれない
後で上から見て気づけたよね？
みんなに愛されていたんだと
知らせを聞いて会社で号泣した
破談になったのかと心配されたよ
その週末に白無垢を着た
近所の神社で身内だけの式
ずっと披露宴に憧れていたのに
厳かで静かでほっとした
私の分も頑張ってって、言ったよね
だから頑張ってる
でもほんとは一緒に頑張りたかった
生きたくても生きれない人がいる
必死で病と闘っている人がいる
私だってそうだった
明日私が私でなくなってしまうかも
しれない
愛する人に迷惑をかけるのでは
ないかと
病だけじゃない
色んな狭間で苦悩しながらも必死で
生きている人がいる
でもね、衝動に走るって気持ちも
わかったよ
ああ・・こういうことなのかなと
頭のセンサーの誤作動ってあるんだね
わたしはまだそちらへは行かない
沢山の人に救われたから
それがわかったから
家路への風景がキラキラ光ってた
何気ない日常が全て愛おしく
感じられることってあるんだね
生きてるって素晴らしいって…
すぐに忘れてしまうけどね
今度会ったらゆっくり話そう
そっちは若いまま？綺麗なままだね？
私はおばあちゃんなのかな？
ずるいね
その時は労わってよね
